竜介軍少佐のブログ

色々投稿しようと思ってるので時々見てね

仕事の話10

先月からオレは元いた部署から忙しい部署へ、応援として社命で働くようになった。このクソみてえな運命を共にしているのが他に二人いて、そいつらを仮に中野、もう一人を大澤としよう。
中野は柔道を趣味としており、真面目でオレより10cm以上身長差があるのに筋肉ムキムキ、ステーキ600gを軽く平らげる小さな巨人だ。仕事もきっちりしており、“プロ意識を持つ”とはこういう事なのかと、仕事では教わることの多い男。大澤は穏やか且つ陽気で、仕事はまずまずだが女を見かければどんな女でも良い部分を見出す公平な男だ。彼が着目するのは大抵尻であるが、ふらりと突然やって来て日が浅い我らだというのに、いつの間にか彼個人的に魅力的な尻をしている女を網羅しているという尊敬に値する人物。
オレ達は売上に貢献するため徒手空拳この部署へやって来たのだが、その応援先の部署というのがクソッタレで、新人を中途で採用しても直ぐに退社してしまうというかなりやべぇところだった。そう、オレ達は戦場…いや、地獄とも言うべき場所に投下されたのだ。
…………
……

さて、今日休憩の時に横を歩いていた大澤が、
「少佐、さすがやな。道を譲っときつつ前を歩く女のケツを拝むとは。お陰で疲れが取れる思いやわ(※)」
と、感謝される。言われて気付けば直ぐ2mほど前にはややタイトなスカートを装備した女子社員が。いや、尻が。
オレはただ狭い事務所の通路を歩く際に道を譲っただけなんだが、気付けばそうなってしまった。
大澤とは自分の部署でも少しだけ一緒に仕事をしたことがあるが、社員番号を見るとオレより遥かに若い番号で実は経験豊富な男だ。そんな彼は、自分達の部署よりも応援先の部署の方が男女比率見た目一対一であることからテンションがいちいち高い。そしてオレも彼の影響を受けてしまい、今は女のケツを見ながら歩いている。
「大澤さん、あっちに良い尻した人いるじゃないですか。遠回りになるけどこのルートで行こうよ」
「お、少佐も好きやな。そうしよう(※)」
休憩中そのルートで歩いていると、件の女性とばったり!まあ、あるあるだよな。
オレと大澤は笑いを堪えながら彼女と道を分かつと、大澤がこれからクソみてえな仕事だってのに、興奮気味に次のような事を言った。
「今のはすごかったなあ、少佐はテレパシーでもあるんか?(※)」
ンな訳ねえだろ。
あの女はただケツ振って歩いていただけ。
オレ達はただケツを求めてただけ。

あ~あ。
こんな日常です。
(即興)
(※関西弁勉強中)